2009年4月29日水曜日

○○主義というシール

先の投稿で経済政策の話を少しだけ触れましたが、経済政策の討論や評論で「ケインズ主義」
「市場原理主義」という○○主義というレッテルを貼って話を進められる事が多い。確かにある角度からの視点で主張されるので、そういわれればそうなるのですが、政策としては状況に応じての処方が大切です。本日読んだ本は内橋克人氏の「悪夢のサイクル(ネオリベラリズム循環)」です。内橋氏は経済学者ではなくジャーナリスト/経済評論家で、理論からではなく現場からの視点のものが多く、批判も鋭い。趣旨としては、市場原理主義批判で、グローバルでおこっている市場原理主義の背景にある、市場の私物化で巨額の富を獲、一方で格差や広がっている現実を指摘している。また、変動相場制へ移行し、80年代からの新自由主義の行き過ぎが起こした、巨額の海外マネー流入/流出が、その国の経済・文化を破壊しているサイクルを指摘している。虚の富=マネーのコントロールが必要である事は言うまでもなく大切であるが、小泉政権での政策も同じ「市場原理主義」という括りで論じられている。小泉政権下で景気は持ち直し、不良債権処理もすすみ株価も上がり復活の兆しが出た結果は事実であるが、当時の非常事態宣言を出さないと行けないような状況下で、他に別の政策は打てたのだろうか?今回のバラマキ型の政策だったらどうなったのだろうか?このIFをだれか論じてくれないだろうか。
ニュースでは「小泉政権のつけが今の派遣切りだ」と言わんばかりの風潮だが、政策は「点」で考えるのではなく「線」つまり時間軸をいれて考えないと行けないと思う。行程表があったようにフェーズがあるだろう。安倍政権が早期でなくなり、政策が断絶された事で遺伝子を継承できなかったことが大きいと思う。
とはいえ、この書籍は2006の発刊であるが、グローバルでおこっている現実は鋭く指摘している面白い作品だと思う。

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